おはようございます。
東日本大震災(2011年3月11日)からまもなく12年(震災から今日で4,596日が経過しました)です。
本日は「スポーツの日(昔の体育の日)」の祝日です。
今週の水曜日(10月11日)は、地域コミュニティの防犯ボランティア等を推進する記念日となる「全国地域安全運動、安全・安心なまちづくりの日」です。
10月12日(木曜日)は、2019年に関東甲信越地方を中心に死者・行方不明者114人、重軽傷者384人を出したスーパー台風「台風19号(令和元年東日本台風)」の被害から4年となります。
東京では多摩川が氾濫し二子玉川駅周辺の広い範囲が浸水し、神奈川県川崎市の武蔵小杉駅周辺では内水氾濫が発生しました。
千葉県千葉市では、最大風速35.9メートル、最大瞬間風速57.5メートルが観測されるなど、多くの地域で観測史上1位の最大風速や最大瞬間風速の記録が更新された台風で、昭和54年(1979年)台風第20号以来、40年ぶりとなる死者100人を超える台風となりました。
近年、気候変動、地球温暖化の影響から、大雨や洪水など大きな災害をもたらす台風が大型化し、その被害も年々激しくなる傾向があるとされています。
先日10月5日には台風14号(コイヌ)が台湾の南部を通過しましたが、このとき、台湾の気象観測所では、最大風速55.19メートル、最大瞬間風速95.19メートルを観測したそうです。(いずれも1897年の台湾気象観測開始以来の最速記録更新)
風速のメートルとは「秒速(1秒間に何メートル移動したか)」なので、1秒間に95メートルも風が動いたんですね。
ちなみに、日本国内の最大瞬間風速の観測記録の
1位は91.0メートル(富士山の山頂・1966年)
2位は85.3メートル(沖縄県宮古島・1966年)
です。
なお、時速100kmは、秒速27.78メートルとなり、つまり、大谷選手の剛速球は秒速45メートル(時速160km)となります。
一般的に、風速が20メートルくらいで歩行者が転倒し、風速が40メートルを超えてくると電柱が倒れたりし、70メートルとなると、住宅が倒壊したり、車やトラックが横転したりしますので、
台湾で観測された秒速95メートル(時速320km以上の風)がどれだけもの凄いのかも理解できるでしょう。
台風は、猛烈な風を吹かすだけではなく、大雨、洪水、暴風、高波、高潮、河川の急激な増水と氾濫、都市部でも浸水があったり、山間部では土石流、がけ崩れ、地すべりが発生したりします。
とくに、自宅の裏に山があるなど土砂災害危険箇所、家の近くに河川が流れているなど、氾濫の可能性がある地域にお住いの方は、日頃から地域のハザードマップを確認して、最悪を想定した備えを考えるようにしましょう。
今週の10月13日(金曜日)は、
国連で1989年に制定された国際記念日「 国際防災の日( International Day for Natural Disaster Reduction ) 」です。
自然と共生する私たちは、地震や津波、火山の噴火などの天災と無縁ではいられません。
また、備えがあれば100%大丈夫である、とまで言えないところに、災害への対策の難しさがあります。
しかしながら、災害の被害の規模や、その後の影響を考えた場合、十分な対策が取られていなかったり、何らかの脆弱性があった場合に相乗的に被害の規模というものは大きくなるのです。
対策したからといって、100%の安全を約束できるものではありませんが、対策することによって、確実に災害の被害や影響を減少させることができます。
これを「減災」と言います。
国際防災デーは、毎年、世界各国が、どのように減災に取り組んでいるか振り返る日で、各国が災害に対する備えを充実させ、災害の予防と被害の減少を目指すものです。
その理念は、
災害の危機を完全になくすことはできないものの、防災や備えによってレジリエンス(回復力)を大幅に向上することができることから、災害後にあわてて対処するのではなく、災害前の行動にも重点を置くことも大事だと…国連・ユネスコは啓蒙しています。
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◆執筆者
SEI SHOP(セイショップ)総合プロデューサー
平井敬也(ひらい ひろや)
防災士(日本防災士機構登録No.040075)、日本人間工学会会員。
1970(昭和45)年、東京都世田谷区生まれ。神奈川県横浜市在住。日本大学大学院で安全工学・人間工学を専攻。大学院修了後、大手ゲーム製造メーカーに入社、企画開発、PL(製造物責任法)担当や品質管理(ISO9000)に携わる。2001(平成13)年、災害用長期備蓄食〈サバイバル®フーズ〉の輸入卸元、株式会社セイエンタプライズ取締役に就任。阪神淡路大震災で家族が神戸で罹災、日常の防災意識や危機管理の啓蒙普及を企図した無料メールマガジン『週刊防災格言』を07年よりスタート。毎週月曜日に防災格言を発信し続け2万人の読者を得ている。
【書籍】天災人災格言集―災害はあなたにもやってくる! ¥1,650(税込)