防災グッズを用意する中で、ナイフって必要?と悩んでいませんか。普段はあまり使うことのない「ナイフ」ですが、災害時に持っていると役に立つものなのでしょうか。そこで今回は、防災用にナイフは準備した方がいいのか、災害時のナイフの使い道などを詳しく解説します。
また、銃刀法違反や防災用のおすすめナイフなども紹介します。この記事を読むことで、防災用のナイフは必要なのか判断できるようになるので、ぜひご覧ください。
防災グッズにナイフは必要?
防災グッズに、ナイフは必ずしも必要なものではありません。理由は、被災時に食材やロープをナイフで切るような場面はあまりないからです。
ナイフはキャンプなどのアウトドアでは役立ちますが、被災の状況ではほぼ使うことがありません。非常食は簡単に封が開けられる仕組みになっている商品が多いため、ハサミも必要ないです。
ですが、災害時は何が起こるかわからないことを想定すると、ナイフは念のため用意しておくと安心な防災グッズではあります。
災害時のナイフの使い道
防災グッズに必ずしもナイフは必要ではないとお伝えしましたが、役立つ場面を想定してみると以下のような使い道があります。
【災害時のナイフの使い道】 ・食材の調理 ・段ボールやロープの切断 ・缶詰の開封 ・爪切り ・布や紙を切る |
ナイフだけの機能ではあまり多くの使い道がありませんが、栓抜きやペンチなどが付いた「万能ナイフ」なら多機能なので、被災時でも多くの使い道があります。また、防災用の万能ナイフには、救助に役立つホイッスルや暗闇でも安心なLEDライト付きなどもあるため、一つ持っておくと非常に助かるツールです。防災グッズとしてナイフを用意するなら、多機能な万能ナイフがおすすめです。
銃刀法違反に注意!
防災用だとしても被災時にナイフを持ち歩くとき気になるのが、「銃刀法違反」についてです。結果から先にお伝えすると、防災用のナイフは許可証がなくても所持が可能ですが、購入した帰り道や災害時以外の持ち運びは場合によっては違法になる可能性があるので、不必要に持ち歩かないことが大切です。では、銃刀法とはいったいどんな法律なのか見てみましょう。
【銃刀法とは】
銃砲刀剣類所持等取締法第22条は、刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物については、「何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、これを携帯してはならない。」と定め、これに違反した場合は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金を設けています。
引用元:警視庁公式HP
刃物には、以下の3つの種類があります。
- 許可があれば所持できる刃物:日本刀、槍など(登録証とセット)
- 所持が認められていない刃物:バタフライナイフ、飛び出しナイフなど
- 一般的な刃物:調理用の包丁、カッターナイフ、サバイバルナイフ、ハサミ、防災用ナイフなど
銃刀法では「刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物」とありますが、6センチメートル以下であっても正当な理由なく持ち歩いていた場合、「軽犯罪法」にも引っかかる可能性があるので注意が必要です。
一般的な刃物として分類されている防災用ナイフやカッターであっても正当な理由なく持ち歩いていれば、銃刀法違反になる可能性は十分に考えられます。防災用のナイフは購入時の持ち帰り以外は銃刀法違反に引っかかる可能性があるので、不必要に持ち運ばないように注意しましょう。
防災ナイフを選ぶときのポイント
防災ナイフの使い道や銃刀法違反について解説してきましたが、どんなナイフなら被災時に役立つのか選び方について紹介します。防災ナイフを選ぶときのポイントは、以下の2つです。
【防災ナイフを選ぶ時のポイント】 ・安全面が確保されているか ・どうか搭載されているツールの数 |
防災ナイフは安全に使用できて、ナイフ以外の万能ツールが搭載されているものが使いやすくて非常に便利です。それでは、詳しく解説しますので、防災ナイフを選ぶときの参考にしてください。
安全面が確保されているかどうか
防災ナイフを選ぶときは、安全面が確保されているものを選ぶと安心して使えるのでおすすめです。安全面が確保されていないナイフの場合、気づかないうちに防災バッグの中でナイフがむき出しになっていてケガをしてしまうなどの危険性があります。このような危険性を防ぐためには安全面が確保されているナイフを選ぶことが大切です。
安全面の確認をする場合、例えば折りたたみナイフだったら留め具の素材が金具など頑丈なもので、しっかりと固定できるかをチェックすると安全面がわかります。また、実際に購入して使用した人の口コミを参考にするのもリアルな使い勝手がわかるのでおすすめです。
搭載されているツールの数
防災ナイフを選ぶときは、ナイフだけではなくドライバーや栓抜きなどあると便利なツールが搭載されている「防災用ナイフ」がおすすめです。被災時は普段とは違う環境のため、何が起こるかわからない状況を想定すると多機能ツールが搭載されているナイフを用意していると安心です。防災用ナイフには下記のようなツールが搭載されています。
【防災用ナイフに搭載されうるツール】 ・缶切り ・栓抜き ・ヤスリ ・ピンセット ・LEDライト ・プラスドライバー ・マイナスドライバー ・ハサミ ・のこぎり ・スケール |
防災用ナイフには上記のような便利ツールが搭載されていますが、特に被災時にあると役立つツールはLEDライトやピンセット、ドライバーです。LEDライトは災害で停電になったときにあると便利ですし、ピンセットはトゲを抜くときに欲しいツールです。搭載されているツールは商品によって異なるので、被災時にあると便利なツールを考慮して選ぶことをおすすめします。
防災グッズにおすすめの万能ナイフ5選
防災ナイフの選び方について解説してきましたが、ここでは防災グッズにおすすめの万能ナイフを5つ紹介します。選び方のポイントも踏まえて、下記の選定基準で選びました。
【防災用ナイフの選定基準】 ・安全面が確保されている ・被災時に役立つツールが搭載されている ・小型で収納に便利 ・使いやすさ ・耐久性 |
上記の選定基準をもとに、防災ナイフとして役立つ万能ナイフを厳選しました。それでは、詳しく紹介するので、購入時の参考にしてください。
①LED&ホイッスル付多機能ツールS CS-05/中林製作所
多機能ツールの万能ナイフは、災害時にあると便利なLEDライトとホイッスル付きが特徴です。LEDやホイッスル付きの万能ナイフは種類が多くないので、貴重な1品です。搭載されているツールは以下の13ツールとなります。
【搭載されているツール】 ナイフ、マイナスドライバー、プラスドライバー、はさみ、LEDライト、缶切り、千枚通し、小刀、キーホルダー、ひも通し、ホイッスル、爪やすりと爪そうじ、穴開け 製品サイズ:W23×H75×20ミリ |
LEDライトとホイッスル付きで約1,600円と低価格なので、コスパのいい万能ナイフとしても人気です。ナイフの刃渡りは42ミリなので、ちょっとしたものを切るのには十分なサイズで使いやすいです。本体の素材はサビにくくて頑丈なステンレスなので、長持ちします。
防災グッズにホイッスルがあると安心と言われています。万能ナイフに搭載されているこちらの商品を購入すれば別で買う必要がないので、ホイッスルを準備していない方にもおすすめです。
②スーパーティンカーナイフ 14703/VICTORINOX(ビクトリノックス)
万能ナイフで人気のメーカー「ビクトリノックス」のスーパーティンカーは、組み立てや修理ができるツールが搭載されている点が特徴です。ビクトリノックスは、万能ナイフのようなマルチツールに特化したスイスのブランドで、万能ナイフと言えばビクトリノックスと言われるほど世界的に人気があり信頼できるメーカーです。搭載されているツールは以下の14つとなります。
【搭載されているツール】 ラージブレード(ナイフ)、スモールブレード(小刀)、はさみ、缶切り、ワイヤーストリッパー、プラスドライバー(6ミリ)、ピンセット、マイナスドライバー、栓抜き、穴開けと千枚通し、マルチフック、キーリング、爪楊枝、マイナスドライバー(3ミリ) 製品サイズ:W91×H17 重量:84グラム |
災害の被害で家電系統のワイヤーが損傷したときに、ショートして火事を防ぐためにワイヤーストリッパーがあると簡単に切断できるので便利です。スーパーティンカーは、組み立てや修理が目的のツールが搭載されているので、知識のある方が被災時に持っていると役立つ万能ナイフでおすすめです。
③スクォートPS4 /LEATHRMAN(レザーマン)
「スクォート PS4」は、万能ナイフには珍しいペンチが搭載されている点が特徴です。しかも、製品サイズは折りたたみ時でW57×H30ミリと手のひらに収まるほど小さいのに、しっかりとペンチの役割を果たすという携帯性に優れた万能ナイフです。搭載されているツールは、以下の9つとなります。
【搭載されているツール】 ラジオペンチ、ワイヤーストリッパー、直刃ナイフ、はさみ、金属やすり、マイナスドライバー(中)、マイナスドライバー、栓抜き、ランヤ-ドリング 製品サイズ:W57×H30ミリ(折りたたみの状態) 重量:55グラム |
災害時は何があるかわからない状況が想定されるので、普段はあまり使うことのないペンチですが被災時では役立つ場面が多くあると考えられます。例えば、災害で金網が切れて危ない状態のときにペンチで切断すれば、金網に引っかかってケガをする心配がなくなります。
「スクォート PS4」は、小さいサイズでも災害時に役立つツールが搭載されている万能ナイフをお探しの方におすすめです。
④20徳ツールナイフ/中林製作所
「20徳ツールナイフ」は、20個ものツールが搭載されている点が特徴の万能ナイフです。携帯用の収納ケースが付いているのも嬉しいポイントです。搭載されているツールは、以下の20個となります。
【搭載されているツール】 ナイフ、小刀、のこぎり、缶切り、うろこ取りとスケール、はさみ、針はずし、爪楊枝、ピンセット、栓抜き、マイナスドライバー、のみ、コルク抜き、フック、ひも通し、爪そうじと爪やすり、削り落とし、穴あけ、プラスドライバー |
20個ものツールが搭載されていると、いざというときに役立つツールが多くて便利です。避難生活が長引くと、いろいろな問題が発生してくることが想定でき、ひも通しや針はずしは必要ないと思っても違う用途で使える場合があるので、搭載されているツールが多ければ多いほど被災時に役立ちます。
「20徳ツールナイフ」は、備えあれば憂いなしの考えで多機能ツールが搭載されている万能ナイフをお探しの方に、おすすめです。
⑤ハントライト/ VICTORINOX(ビクトリノックス)
「ハントライト」は、災害時の停電にあると便利なLEDライトが搭載されている点が特徴の万能ナイフです。のこぎりも搭載されているので、ちょっとした小枝などを切断することができます。搭載されているツールは、以下の21個となります。
【搭載されているツール】 ラージブレード(ナイフ)、スモールブレード(小刀)、プラスドライバー、キーリング、穴あけと千枚通し、缶切り、マイナスドライバー(3ミリ)、栓抜き、マイナスドライバー(6ミリ)、ワイヤーストリッパー、マルチフック、はさみ、マイナスドライバー(2.5ミリ)、のこぎり、爪楊枝、ピンセット、ピン、加圧ボールペン、LEDライト、マイナスドライバー(小)、コルク栓抜き |
マイナスドライバーが4種類も搭載されていますが、メガネなどの小さいネジにも対応できるサイズが含まれているため、被災時でも修理が可能です。ハントライトを一つ常備しておくだけで、防災用としてだけでなく普段のちょっとした修理などにも使えるので便利。「ハントライト」は、細かい箇所も自分で修理できる人にもおすすめです。
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まとめ
被災時は食材などを切るといった作業があまりないため、防災グッズにナイフは必ず必要な物ではありませんが、多機能なツールが搭載されている万能ナイフは一つ持っておくと安心です。ただし、小型な万能ナイフと言っても普段から不必要に持ち歩いていると、銃刀法違反で引っかかる場合があるので、購入時の持ち帰りやキャンプなどのアウトドア以外は持ち歩かないように注意しましょう。
救助に役立つホイッスルや停電時にあると助かるLEDライト付きの万能ナイフなら、災害時の心強いツールになります。万能ナイフを選ぶときは災害時の状況を想定して、役立つツールが搭載されている商品を選ぶのがおすすめです。