人間が生きていくためには、水(水分)は必要不可欠です。
なぜなら、普通に暮らしている成人は、一日に約2リットル・2.6リットルもの水分を、汗や尿などとして、毎日、体外に排出しているからです。 ですから、排出した量と同じくらいの水分量を、人は補給しないと生きていくことができません。
一般的に、災害や水不足で断水したときに必要な1日の水分は、大人1人で約2リットルと言われています。 これは、普段から人は、毎日2リットルもの水を飲んでいる、ということではありませんよ。 正確には、毎日食べている食べものに含まれる水分などを含めて、人は毎日2リットルの水分を何気なく補給しているのです。
だから、何事もない日常であれば2リットルの飲み水は必要ないかもしれませんが、非常時には、ちょうど1人1日2リットルくらいの飲料水が必要な目安となります。(尚、東京都帰宅困難者対策条例では企業の従業員は1人1日3リットルを基準に3日分(1人あたり9リットル)の備蓄を事業者へ推奨しています。)
非常時だからといって、水分補給や水分の排泄(おしっこなど)を我慢することは、人間が生きている限りできません。 人が出す水分というのは、何も尿や便だけに限らず、体温調節の発汗は当然として、空気を吸って吐いての呼吸気中にも水分は含まれているし、 そもそも、人は1日に最低500ミリリットルの尿を出さないと体に老廃物が貯まり病気になってしまいます。 また、脱水症状になった時にこそ、頻繁に尿が増えるものなのです。
たかが水、されど水。
水を侮ってはいけません。
人間の体内で起こる化学反応は、すべて水が関わっています。 体内で脂肪や糖などの必要な栄養物を燃焼することによって発生する水、血液や体液も水なのですから。
非常食とともに、保存水を備蓄品に加えることをお勧めします。