おはようございます。
本日で東日本大震災(M9.1)と福島第一原発事故から13年 (5072日)です。
令和6年能登半島地震(M7.6)から 1年1か月(392日)です。
平成7年(1995年)1月17日の阪神・淡路大震災(死者6,437人、重軽傷者43,792人)から 30年 です。
そして、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者が国内で初めて確認されてから1月15日で 丸5年 です。
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今週末は「春の節分(2月2日)」の“豆まき”です。
「節分」は“季節を分ける”という意味があり、大昔から、春夏秋冬それぞれ季節の変わり目には、邪気(鬼)が生じると考えられてきました。
邪気(鬼)は、地震や飢饉(天候不順による農業の不作)などの災害や、疫病といった私たちの生活を脅かす災厄全般の原因とも考えられてきました。
いわゆる疫病神=鬼です。
この鬼に豆(「魔滅」とも書く) をぶつけることで、邪気を払い「一年の無病息災」を願う行事が“春の節分”です。
実際に、節分では、一年間を暦というリズムで活動する人の社会生活の環境変化と、季節の移り変わりそのものによる、天候など自然環境の大きな変化のなかで、この時期には体調を崩す人も多くなるものです。
大昔は、その人間の心身に生じる様々な変化も「邪気(鬼)」のせいだと考えたのでしょう。
もともと平安時代に、一年の厄除けと健康を願い、鬼を払う追儺(ついな)や鬼遣(おにやらい)などの行事が宮中で行われいたところに、その後に日本に入ってきた新しい仏教思想で、色んな災いのもととなる存在である「鬼」は、煩悩や欲望を強く持つ人の心に住み着くと説き、豆(魔滅)をぶつけて“家”から災いのもととなる鬼を祓いましょう…と行事が変遷していったのかと思います。
伝統行事となった事に、当時の仏教家の巧みなマーケティング戦略もありそうですね。
※関連記事
・“節分(2月3日)”と災害(2024.01.29)
・「八日節句(事始め)」と災厄除け(2024.02.05)
…最初に お知らせ です。
Baluko × SEISHOP = “ 備えるランドリー ”
豪徳寺(東京)に “災害に備えるコインランドリー” をオープン!
詳細は⇒https://www.seishop.jp/blog/seishop_sonaeru-laundry/
セイショップ(株式会社セイエンタプライズ)では、このたび、東京の豪徳寺に、災害に備えるコインランドリー「そなえるランドリー(Baluko Laundry Place 世田谷赤堤店)」をオープンいたしました。
セイショップでは、株式会社OKULABが運営するコインランドリー「Baluko Laundry Place」のフランチャイズオーナーとして加盟し、災害に備える「そなえランドリー」の取り組みを開始しました。
さて、新潟県中越地震や熊本地震などの際に、24時間営業中のコインランドリーに人が自然と集まってきたそうです。
30年前の阪神淡路大震災では、ダイエーの中内功会長は、
《 店の明かりをつければ、それだけで被災者たちは力が出る 》
と社員らを叱咤し、被災地のダイエーと系列店ローソンなどの店舗の営業を続けさせました。
被災地の店舗に灯った明かりは、人々に安心感を与えたのです。
災害時に地域の人たち、やむを得ずその場にとどまる必要がある帰宅困難者に、通常はコインランドリーとして営業している店舗のスペースを一時的な滞在場所として提供する取り組みが“備えるランドリー”です。
「そなえるランドリー」の導入店舗では、一定数の方が店内で一晩を明かすのに必要な非常用備蓄品を店内に常備しています。
災害時には、ランドリーの利用にかかわらず、備蓄品や滞在場所を必要とする方に提供されます。
コチラから⇒https://www.seishop.jp/blog/seishop_sonaeru-laundry/
◆販売再開中の25年保存「サバイバルフーズ・シリーズ」◆
8月8日の日向灘地震と南海トラフ地震臨時情報発表に伴い、サバイバルフーズをはじめ、保存水、トイレ処理剤など、多くの製品で欠品が相次ぎ、納品にお時間を頂きました。
とくに弊社のサバイバルフーズを含むフリーズドライ加工食品全般については、災害備蓄への需要が高まった状態が2025年1月現在も続き、工場生産ラインでの混乱と遅延が生じています。サバイバルフーズ製品もこの影響を受け、いくつかの製品に製造の遅れも生じております。生産ラインの混乱は来年春頃まで続く見込みのため、お待ちのお客様には、ご迷惑をおかけします。
*現在の在庫状況や即納可能な商品について詳細は↓
https://www.seishop.jp/blog/delivery-attention/
鶏始乳(にわとりはじめてにゅうす)
今週1月30日(木曜日)は、七十二候(1年を72に分けた暦)の「 鶏始乳(にわとりはじめてにゅうす) 」を迎えます。
ニワトリが卵(鶏卵)を産み始める頃です。
俳句の季語では、ちょうど1月(晩冬)の“寒中”の時季に生んだ鶏卵のことを「寒卵(かんたまご)」と呼びます。
昔から、寒中の鶏卵は、安価でありながら、保存が効き、とくに他の時期に生んだ卵よりも栄養が豊富で、滋養に富むとされ、よく生で食べられたそうです。
そのため、病気見舞いの贈答品としても珍重されたようです。
《 苞にする 十の命や 寒鶏卵 》炭太祇(1709〜1771)
《 寒卵 追ひ来て医師の 手に一つ 》金子伊昔紅(1898〜1977)
《 栄養補給 とて寒卵 一つづつ 》日野草城(1901〜1956)
《 母の世や 病気見舞に 寒卵 》古賀まり子(1924〜2014)
感染症の流行する季節だからこそ“寒卵かけご飯”を食べ滋養強壮を養うのも、乙なものかもしれません。
ウイルスはいつまで生きているのか?
先週は全国的に3月並みの暖かさが続き、スギ花粉の飛散も始まったようです。
雨が降り、一時期よりも乾燥が弱まったことも手伝って、インフルエンザも流行のピークを越えた、かもしれません。
厚労省が発表した全国のインフルエンザ発生状況(1月24日付)によると、1月13日〜19日まで1医療機関あたりの報告数は、前週(35.02人)から減少したものの「18.38人」と、まだ警報レベルが続いていますので、今後も注意が必要です。
そして、今週は、西日本を中心にぐっと気温が下がり寒くなる予報です。
受験シーズンですから、とくに受験生がいらっしゃるご家庭は、花粉と寒暖差で体調を崩さぬように、万全な対策でもって、お過ごしください。
…さて、
ウイルスは、人から人へと感染し蔓延します。
だから、自分だけが気を付けていたとしても、知らずに伝染してしまうものです。
ウイルスの種類によっても異なるでしょうが、インフルエンザの専門家から以前聞いた話では、咳の飛沫や汗などに含まれる目に見えないインフルエンザウイルスは、感染力を保ったまま、蛇口やドアノブや電車のつり革などに潜み、それと知らずに触った人の手指にくっついた後、目をこすったり、鼻をほじったり、素手でおむすびを食べたり…等々、何らかの経路から鼻や喉の粘膜の受容体(レセプター)に浸入し、増殖し、感染するのだそうです。
空気感染(エアロゾル感染)だけじゃないということです。
手をよく洗いましょう(手指消毒)が推奨されるのは、上記の様な感染経路が多いからです。
では、ウイルスがどのくらいの時間で死ぬ(不活化)かというと、何らかの表面に付着したインフルエンザウイルスは、布や衣類などの軟らかい素材の上では12時間ほど、テーブルやドアノブなど硬い平面上では24時間〜48時間ほど感染力を保ったまま活きているのだそうです。
空気中(湿度50%以上の条件)では8時間ほど活き、冬の乾燥状態では一日以上も生存すると言われています。
コロナ禍では、一度に一つの場所で集団感染する「クラスター」や爆発的なスピードで感染者が増加する「オーバーシュート」というキーワードが話題にもなりましたが、
車内やオフィス空間、カラオケルームなど、人が密集して換気もされていない密閉空間で、何時間にもわたって感染者と一緒に過せば、伝染するリスク(接触感染のリスク)は当然高まるという訳です。
手洗い(手指消毒)、マスクをする、三密を避ける(換気する、人の密集を避ける、間近で会話しない・密接しない)などの基本対策は、感染症流行下では、少しでも感染リスクを低く抑える、もっとも手軽で簡単で有効な対策だったのです。
海の上のクラスター
コロナ禍(2020年〜2023年)では、オフィスや居酒屋などでのクラスターが毎日のニュースに取り上げられていました。
そして、逃げ場のない密集した場所となる海の上も例外ではありませんでした。
今から5年前、2020年1月20日に横浜港を出港したクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」で、1月19日から咳の症状を発症し、25日に香港で下船した乗客の一人が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかっていたことが2月2日になって判明しました。
2月3日に横浜に入港した後、政府による完全隔離で検疫が実施されたところ、乗客や乗員の感染が相次いで明らかとなり、乗っていた船員1,068人、乗客2,645人の計3,713人のうち、712人が感染(感染率19%)し、13人が亡くなりました(死亡率2%)。
また、検疫期間中に、検疫官や医師ら船外の関係者9人の感染も確認されています。
2020年3月には、太平洋を航行中のアメリカの原子力空母「セオドア・ルーズベルト」でも、新型コロナ集団感染が発生します。乗組員4,938人のうち、感染者940人(感染率19%)となり、そのうち少なくとも1人が亡くなりました。
なによりも、感染拡大を理由に任務中の乗員の艦外退避を海軍上層部に直訴していたセオドア・ルーズベルト艦長のブレット・クロジャー大佐が4月2日に突然解任された事件が世論を大層騒がせました。
スペイン風邪と軍艦「矢矧(やはぎ)」海難史
今から100年前の第一次世界大戦中、呉を母港とする日本海軍の巡洋艦「矢矧(やはぎ *5,000トン)」は、当時の新型インフルエンザ「スペイン風邪」の世界的流行に巻き込まれました。
1918年(大正7年)12月、インド洋方面の任務を終え、シンガポールから呉に向って航行するなか、乗組員が重症の“風邪”にかかり、ほとんど航行不能となる事態に直面しました。
1918年〜1920年まで、世界人口の3割を感染させ、そのうち10%以上を死に至らしめた100年前の新型インフルエンザ・パンデミック「スペイン風邪」の集団感染でした。
航海長すら羅針儀の横で寝込む有様で、任務続行が可能な士官や兵員らが激減したため、艦長自ら当直につく始末だったそうです。
ようやくフィリピンのマニラに入港したものの、その時には、すでに錨を下すのがやっとで、小型ボートすら下すことができない状態までに疲弊していた、といいます。
そして、100人ほどがマニラの病院に収容されましたが、副長(海軍大佐)を含む48人がマニラで亡くなりました。
防衛研究所によると、このとき筑摩型巡洋艦「矢矧(やはぎ)」の乗員469人のうち、442人が新型インフル(スペイン風邪)に感染(感染率94%)し、乗員の1割超となる48人が死亡(死亡率10.8%)ということになります。(*2025/02/05 update:防衛研究所「軍艦「矢矧」流行性感冒ニ関スル報告」を参考に罹患率及び死亡率を修正しました)
ダイヤモンドプリンセス号、原子力空母セオドア・ルーズベルト、そして巡洋艦矢矧(やはぎ)に共通することは、逃げ場のない洋上という閉鎖環境ではクラスターが発生しやすい、ということかと思います。
広島県呉市上長迫町の「長迫公園(旧呉海軍墓地)」には、日本海軍の戦没者ら13万人をまつった慰霊碑が建てられており、そのなかに、100年前の巡洋艦「矢矧(やはぎ)」の悲劇とともに48人の殉職者を合祀した「軍艦矢矧殉職者之碑」も建てられています。
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◆執筆者
SEI SHOP(セイショップ)総合プロデューサー
平井敬也(ひらいひろや)
防災士(日本防災士機構登録No.040075)、日本人間工学会会員。
1970(昭和45)年、東京都世田谷区生まれ。神奈川県横浜市在住。日本大学大学院で安全工学・人間工学を専攻。大学院修了後、大手ゲーム製造メーカーに入社、企画開発、PL(製造物責任法)担当や品質管理(ISO9000)に携わる。2001(平成13)年、災害用長期備蓄食〈サバイバル®フーズ〉の輸入卸元、株式会社セイエンタプライズ取締役に就任。阪神淡路大震災で家族が神戸で罹災、日常の防災意識や危機管理の啓蒙普及を企図した無料メールマガジン『週刊防災格言』を07年よりスタート。毎週月曜日に防災格言を発信し続け2万人の読者を得ている。
【書籍】天災人災格言集―災害はあなたにもやってくる! ¥1,650(税込)
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