おはようございます。
東日本大震災と福島第一原発事故から 13年 (5009日)です。
元日の令和6年能登半島地震からまもなく 10ヶ月(329日)です。
南海トラフ臨時情報「 巨大地震注意(8月8日〜15日17時終了)」の初の発表から
4ヶ月(110日)です。
104人が亡くなった熊本県熊本市の大洋デパート火災(1973年)
から11月29日で51年です。
戦後2番目に犠牲者数が多いビル火災で、大規模ビルの防火対策
が大きく見直される契機となりました。
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◆セイショップからお詫び◆
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8月8日の日向灘地震と南海トラフ地震臨時情報発表に伴い、サバイバルフーズをはじめ、保存水、トイレ処理剤など、多くの製品で欠品が相次ぎ、納品にお時間を頂きました。
*現在の在庫状況について詳しくは下記をご覧ください。
ご注文について重要なお知らせ
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7年保存の栄養機能食品「サバイバルフーズ・サプリメント」の「マルチビタミン&ミネラル」が販売再開となりました。
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「民間防衛」が話題になっています。
先週(11月18日)、NATO(北大西洋条約機構)がウクライナ紛争を背景に防衛強化するなかで、スウェーデン政府は、戦争や危機が到来した際にどう生き延びどう備えるべきか、をまとめた冊子を全国民(520万世帯)に配布すると発表しました。

スウェーデン語ですが、デジタル版(PDF)の冊子は、下記リンクからどこの国の人でもダウンロードできます。
「Om krisen eller kriget kommer(危機や戦争が起こったら)」
https://www.msb.se/sv/rad-till-privatpersoner/broschyren-om-krisen-eller-kriget-kommer/ladda-ner-broschyren-om-krisen-eller-kriget-kommer/
冊子は、戦争や軍事紛争、そして重大事故、異常気象、サイバー攻撃などの発生を想定して、市民に水や食糧や衛生用品などの備蓄を呼びかける内容で、長期にわたる停電や断水、通信障害、自然災害、軍事衝突に対してどう備えるべきか、という「民間防衛」の具体的な方法についてアドバイスがされています。
「民間防衛」の冊子というと、東西冷戦時代の1969年に、主に核戦争の余波に備えるために、永世中立国のスイス連邦政府が、住民と国土を戦争・災害から守るためのマニュアルとして全世帯260万部に無償配布した、その名も「民間防衛」という名の冊子がよく知られています。
※原書房の日本語翻訳版「スイス連邦政府 民間防衛」(amazon.co.jp)
https://amzn.to/48YTvFE
このスイスの「民間防衛」に触発されたのが、舛添要一・元東京都知事で、都知事時代の2015年に、東京独自の民間防衛冊子「東京防災」を編纂し、803万部発行された冊子は全都民へ無償配布たのは記憶に新しいところですね。
※防災ブック「東京くらし防災」・「東京防災」
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1028036/index.html
ヨーロッパの民間防衛は、その後、東西冷戦終結を境に、戦争から災害対応へとシフトしたようでした。
2001年にはEU(欧州委員会)は「EU市民保護メカニズム(EU
CivilProtectionMechanism)」という組織を作り、EU諸国と参加国とのあいだで、市民保護における災害の予防・対策・対応の改善を目的とした連携協力体制を築きましたが、2019年には、これが「rescEU」という新組織となり、市民を災害から守り、新たなリスクに対応するために、生物化学災害、放射能災害、原子力事故なども含めた危機対応機関へと格上げされました。
また、2016年には、ドイツ政府が、東西冷戦の終結後初めてとなる民間防衛計画が国家承認され、国家的緊急事態に備え、食糧(1人10日分)や水(1人1日2リットルを5日分)を備蓄する「民間防衛」を全国民に呼びかけるに至っています。
その後もヨーロッパの民間防衛の施策は加速しているようで、CNNなどの報道によると、ノルウェーやデンマーク、フィンランドでも、今年に入り、戦時への備えに関するガイドブック(改訂版)を発行しているといいます。
スウェーデンの民間防衛の冊子は、第二次世界大戦中に初版が発行されて以来で今回第五版目となるそうです。
これらの冊子の配布は、非常事態における国家による国民保護の一つという訳です。
要は、戦争や大災害など緊急時には、どこの国であっても、国民一人一人への保護は行き届かなくなりますので、緊急時は誰も守ってくれませんから、命を守るために自助(自分の身は自分で守る)の心構えが最も大切だ、ということのようです。
戦争も災害の一つなので、欧州でも、個人でできる備えの方針(食糧、水、トイレなど衛生用品を中心に広げていく)というのは、日本とそう変わりません。
…さて、歳時記(コラム)です。
朔風払葉(さくふうはをはらう)
今週11月27日(水曜日)は七十二候(1年を72に分けた暦)の「朔風払葉(さくふうはをはらう)
」です。
冷たい北風が木の葉を散らす頃です。
先週末、11月17日夜から18日にかけて強い寒気の影響で、全国的に北よりの風が強く吹き、気温が急降下しました。
今季2度目の木枯らし(木枯らし2号)が吹いたようです。
《 寝た下を 凩(こがらし)づうん づうんかな 》小林一茶(1763〜1828)
《 根つよく 木がらし不二に 当りけり 》田川鳳朗(1762〜1845)
《 木枯に しらけてさむし 車道 》渡辺吾仲(1673〜1733)
寒気と豪雪(冬将軍)
11月18日(月曜日)深夜、日本の上空には強烈な寒気が入りこみ、気温が低下し、冬らしい寒さとなりました。
この影響で、翌朝にかけて、各地で12月上旬〜1月中旬並みの最低気温となり、23ある観測地点のうち17地点で今シーズンの最低気温を更新し、本州の北海道から東北の日本海側を中心に続々と初雪の便りも届きました。
“冬将軍”の到来です。
11月19日(火曜日)、世界の三大豪雪地帯の一つとして知られる八甲田山系の青森県酸ケ湯(すかゆ)では、一時、69cmの積雪(一日の降雪量としては11月最大を更新)が観測され、今シーズン全国初となる「大雪警報」も発表されました。
…さて、
積雪が多い地域を「豪雪地域」(日本では豪雪地帯対策特別措置法に指定された豪雪地帯と特別豪雪地帯)などと呼んでいますが、
実は、日本列島の日本海側の多くの地域は、世界でも稀な豪雪地帯です。
日本の国土に占める豪雪地帯の割合は、19万平方キロメートルにも及び日本全体の約半分(約51%)を占め、豪雪地帯に暮らす人口は約2000万人(総人口の15%)だそうです。
とくに、人口の多い地域(稠密地帯)と豪雪地帯が重なっいるのは、世界でも日本の日本海側だけ、なのです。
2016年、アメリカの天気予報会社「AccuWeather」社が、人口10万人以上の世界の都市で年間降雪量のランキング調査を行なったところ、降雪量の多い世界の都市のベスト3全てを日本が独占する結果となりました。
1位、青森県青森市(日本)年間降雪量812センチ
2位、北海道札幌市(日本)年間降雪量597センチ
3位、富山県富山市(日本)年間降雪量301センチ
※AccuWeather > Top 10 snowiest major cities around the
world(2016.01.21)
https://www.accuweather.com/en/weather-news/top-10-snowiest-major-cities-around-the-world/375130
なぜ日本ばかりに豪雪が降るのか?
一言で述べると、大陸から吹く冷たい風が、日本海の暖かい海水で暖められて降るのが日本海側の雪となります。
日本では、冬季に、いわゆる西高東低の冬型の気圧配置となると、大陸のシベリア方面から強い寒気とともに北西の季節風が吹きこんできます。
この北西風が、日本海の上を吹いてやって来る際に、日本海を流れる暖流「対馬海流」により暖められます。
すると大量の水蒸気が補給されるために雪雲(積乱雲)が発生し、それが奥羽山脈、越後山脈、飛騨山脈などの脊梁山脈に当って付近に豪雪をもたらします。
つまりは、日本海の大雪は季節風型で、海水の蒸発によって水蒸気が補給される海気交換で発生する、日本の風土によるところが大きいという訳です。
海外でも、冬季に北極方面から寒い季節風が吹くのでしょうが、そこには日本海に相当する海や、対馬海流のよう暖流が流ていないこともあり、海外ではどうやら日本のような豪雪(ドカ雪)とはならないようです。
越後南魚沼に生まれた鈴木牧之(すずきぼくし /
1770〜1842)は、若い時に行商で訪れた江戸で、江戸に暮らす人たちが、雪深い地域の暮らしを全く理解できず、まるで異国の話のように受け止めていることを知りショックを受けました。
“雪が降って、たちどころに一面の銀世界となるのを観て、称翫(しょうがん=味わうの意味)するのは、雪の浅い暖国(江戸や京の人)の楽しみで、我が越後のごとく幾丈の雪にうもれた千辛万苦の生活は、決してわかるまい…”
後年、豪雪地域での生活を広く知ってもらおうと考え、雪の考察と雪国の暮らし風俗を『北越雪譜(ほくえつせっぷ)』にまとめあげました。この本は、江戸時代に大ベストセラーとなったといいます。
雪の研究で知られる物理学者の中谷宇吉郎(1900〜1962
*石川県加賀の出身)は、随筆『雪』(1938年)のなかで、鈴木牧之を引用し《
雪の降らぬ地に生活している者に向って、雪の災害を説き知らせることは至難のことであろう
》と述べています。
雪国の暮らしは、都会の人にはなかなか理解できません。
※関連記事
日本最悪の雪崩災害「三俣村の大雪崩」(2023.11.27)
豪雪地域の救済運動に一生を捧げた政治家・松岡俊三の話
観測史上で最悪と言われた豪雪被害
戦後、気象観測史上で特筆すべき大雪に見舞われた年がありました。
1962年(昭和37年)12月〜1963年(昭和38年)2月の「三八豪雪」と、1980年(昭和55年)12月〜1981年(昭和56年)3月の「五六豪雪」です。
1963年(昭和38年)「三八豪雪」では、北陸以西の日本海側を中心に1ヶ月にわたり大雪となり、本州と九州の日本海側の1府23県で雪害が続出し、四国、九州などの太平洋側でも歴史的な豪雪が記録されました。
雪が解けずに積もり続ける豪雪で、最深積雪は、
青森市135センチ
新潟市61センチ
新潟県塚山495センチ
長岡市318センチ
三条市245センチ
高田市143センチ
福井市213センチ(史上1位*県庁所在地の最深積雪記録)
今立町(現・越前市)315センチ
富山市186センチ(史上2位)
富山県高岡市伏木225センチ
金沢市181センチ(史上1位)
米子市80センチ(史上1位)
などの積雪となり、死者・行方不明者231人、うち新潟県12人、富山県16人、石川県25人、福井県32人、鳥取県34人、建物の全半壊6,005棟など。金沢では明治19年以来の豪雪を記録し、交通機関が不通となり、集落が孤立、雪崩などが各地で続出しました。
雪害として日本で初めて災害救助法が適用され、孤立状態となった山間部の集落では集団離村が発生するなどし、その後の雪国の対策の転換点となりました。
1981年(昭和56年)「五六豪雪」では、東北地方から北近畿までを未曽有の大雪が襲い、とくに富山から福井にかけて甚大な雪害をもたらしました。
北陸地方の積雪は平地で100センチ、山沿いで300センチを超え、とくに福井県福井市の最深積雪は1963年(昭和38年)「三八豪雪」の213センチに迫る196センチを記録、合計積雪は「三八豪雪」時の596センチを超えて、622センチを記録(史上1位タイ)しました。
死者・行方不明者152人、建物の全半壊466棟、国鉄北陸本線は完全に麻痺し、金沢鉄道管内では3月までに旅客列車64,570本のうち8,026本(約12%)が運休となりました。
また、国道の通行止めも多発し、これを契機に、ライフラインである車道確保を目的に、機械除雪や融雪装置など近代的な雪対策の導入が全国で進むことになりました。
近年でも「平成18年豪雪(2005年12月〜2006年3月)」や、2011年、12年に発生した大雪では、いずれも130人を超える人的被害が発生したほか、雪崩による孤立集落、交通の断絶などの被害が発生し、2010年から2011年の大雪では、鳥取や島根などで合計504隻もの漁船の転覆事故が相次いでいます。
「冬将軍」の謎
雪の降る頃になると《冬将軍》という言葉をよく耳にします。
冬の覇者は雪と言っても過言ではありませんので、冬将軍とはよく名づけたものです。
冬将軍は、冬季シベリア方面から来る強い季節風(シベリア気団)がもたらす「寒さ」を擬人化した言葉で、気象用語ではありません。
その由来は、英語で言う「General
Frost(霜将軍)」で、フランス皇帝ナポレオンを敗退させたロシアの厳冬の史実からだと言われています。
ロシアの冬の厳しさは、過酷で容赦がなく、歴史的に、しばしばロシア軍が敵の進軍を食い止めのを手助けしてきました。
1708年にヨーロッパで大寒波が襲ったスウェーデンとロシアの大北方戦争、1812年のナポレオン戦争(ロシア戦役)、1945年の独ソ戦(第二次世界大戦)でのナチスドイツ軍の敗退などです。
ロシアの友軍となった厳冬は、いつからか冬将軍、厳寒将軍、または雪将軍などと呼ばれるようになりました。
「冬将軍」という言葉が最初に文献に登場するのは、1812年のロシア戦役でのフランス軍の敗退を、当時、ロシアに声援を送ったイギリスのメディアの中の風刺画なのだそうです。
当時の回想録でナポレオン軍の将軍らは、フランス軍の敗北の原因はロシアの冬にあった、と敗戦の言い訳を記しましたので、それをイギリス人が揶揄しました。
“GENERAL FROST Shaveing Little
BONEY(フロスト将軍は小さいボニーちゃんのヒゲを剃る)”(1812年12月1日付)
ちなみに、ボニーちゃんはナポレオン・ボナパルトの愛称です。

大英博物館オンラインカタログに当時の風刺画をみることができます。
※大英博物館オンラインカタログ > 冬将軍の風刺画
https://www.britishmuseum.org/collection/object/P_1868-0808-8034
絵の作者はウィリアム・エルムズ(William Elmes /
生没年不詳)という人物で、1811年から1816年にかけて風刺画家として活躍していた人物なのだそうです。
1812年というと、日本は文化9年「江戸時代」です。
ネットを見ると「当時の日本が、GENERAL
FROSTを冬将軍と翻訳した」などと解説されていますが、私が調べた範囲では、その頃の文献に「冬将軍」は見当たりません。
今回調べた中で、日本で一番古い「冬将軍」の記述は、日清戦争(1894年〜1895年)の回想録の中にありました。
その後、日露戦争(1904年〜1905年)の記述の中にもでてきますが、何れも、寒い冬の戦争の中での寒波の話であって、今の様に冬の厳しい寒さの到来を「冬将軍きたる」などと時事ニュース的に表現してはいないように思えました。
ソビエト文化研究家の尾瀬敬止氏(1889〜1952)の書かれた『ソ連の自然と生活』(昭和17年
南北書園)によると、
《
“冬将軍”は最近、もっとも人口に膾炙(かいしゃ)された新語であると言へるであらう。断るまでもなく、“冬将軍”は今度の独ソ大戦のさなかに、始めて「登場」したものである
》
とあり、冬将軍は、1942年(昭和17年)に人々が口々に言い出して流行した“新語”なのだそうです。
きっと、第二次世界大戦の独ソ戦以降から、徐々に本来の意味から外れていき、日本に寒波(シベリア気団)が襲来して大雪が降る様子にかけて、しだいに「冬将軍」と呼ぶようになっていったのでしょうね。
◆執筆者
SEI SHOP(セイショップ)総合プロデューサー
平井敬也(ひらいひろや)
防災士(日本防災士機構登録No.040075)、日本人間工学会会員。
1970(昭和45)年、東京都世田谷区生まれ。神奈川県横浜市在住。日本大学大学院で安全工学・人間工学を専攻。大学院修了後、大手ゲーム製造メーカーに入社、企画開発、PL(製造物責任法)担当や品質管理(ISO9000)に携わる。2001(平成13)年、災害用長期備蓄食〈サバイバル®フーズ〉の輸入卸元、株式会社セイエンタプライズ取締役に就任。阪神淡路大震災で家族が神戸で罹災、日常の防災意識や危機管理の啓蒙普及を企図した無料メールマガジン『週刊防災格言』を07年よりスタート。毎週月曜日に防災格言を発信し続け2万人の読者を得ている。
【書籍】天災人災格言集―災害はあなたにもやってくる! ¥1,650(税込)
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