おはようございます。
本日で、2011年3月11日の東日本大震災(M9.1)と福島第一原発事故から 14年(5331日)です。
2024年1月1日の令和6年能登半島地震(M7.6)から1年9ヶ月(651日)です。
また、能登半島地震の被災地である石川県奥能登地方を再び豪雨が襲った「奥能登豪雨(線状降水帯による大雨)」から9月21日で 1年 です。
平成7年(1995年)1月17日の阪神・淡路大震災(死者6,437人、重軽傷者43,792人)から 30年 です。
台風22号(ハーロン)、23号(ナクリー)
10月9日(木曜日)、台風22号(ハーロン)が、非常に強い勢力を保ったまま伊豆諸島の八丈島に接近し、大きな爪痕を残しました。
最大瞬間風速54.7メートル(風速50メートル超えは20年ぶり)が観測され、朝には線状降水帯が発生し、48時間に489ミリ(観測史上最大)の横殴りの激しい雨となりました。
倒木による道路封鎖や建物の損壊が相次いだほか、最大6480軒で停電、断水も広範囲で発生し、島の生活に大きな影響がでています。
一方、10月8日に発生した台風23号(ナクリー)は、当初は、三連休(10月11日〜13日)にかけて九州や本州に接近する可能性もありましたが、心配されたコースよりも本州南岸の沖合を通過するコースとなっております。
ただ、強い勢力へと発達しながら、暴風域を伴い伊豆諸島の南部に接近する予想です。
台風23号の接近に伴い、八丈島を含む広範囲で再び暴風・大雨・高波の危険が高まっているため、地盤の緩みによる土砂災害や浸水、高潮、停電・断水への備えを早めに行い、最新の気象情報と避難情報をこまめに確認しながら、安全を最優先にした行動を心がけて下さい。
災害の種類によって、避難すべき場所は異なります。
災害時には、状況に応じた「適切な避難所」へ避難することが重要です。
2025年10月10日(金)、台風22号による大雨の影響で、八丈町末吉地区にある「海・山・暮らし館」(末吉多目的交流施設)が土石流に襲われるという事案が報道されていました。
この施設は地域の「自主避難所」として台風襲来の直前に行政から案内もされており、当時17名が避難していましたが、土石流により胸まで泥に浸かる被災を経験することとなりました。
幸いにも死者は出ませんでしたが、「避難所に避難していたにもかかわらず被災した」とニュース映像にあります。
※報道映像:【報道ステーション】(2025年10月10日)
映像を見る限り、被災した「海・山・暮らし館」は周辺の道路よりも低い位置に建てられており、地形的に土砂災害のリスクが高い場所だったと考えられます。
台風などの風水害では、河川の氾濫や土砂災害といった二次災害が発生する可能性があるため、崖下や低地への避難は適切ではありません。今回の事例は、災害種別に応じた避難所選定が誤っていた可能性があります。
災害には地震、津波、土砂災害、風水害など様々な種類があり、それぞれに適した避難場所が異なります。
たとえば、東日本大震災では、毎年の避難訓練で使用していた低地にある「公民館」に避難した住民が、津波避難場所との混同により大津波に巻き込まれ、命を落とすという痛ましい事例が複数報告されています。
今回の八丈町の事例について、町が作成した「土砂災害ハザードマップ」を確認すると、末吉地区における土砂災害時の指定避難場所は、被災した「海・山・暮らし館」ではなく、その隣の高台にある「末吉公民館(2階)」となっています。
しかし、東京都八丈町が事前にSNS(X:旧Twitter)で「海・山・暮らし館」を自主避難所として案内していたことから、行政側の情報提供にも誤りがあった可能性があります。
※東京都八丈町のX(SNS)の案内:2025年10月8日午後1:05付
⇒ https://x.com/HachijoTown/status/1975774500974436696
災害時には、こうした避難所の選定ミスが命に関わる事態を招くことがあります。だからこそ、平時から「どの災害に備えるのか」を意識し、災害種別に応じた避難場所を確認しておくことが、私たち一人ひとりの命を守る行動につながります。
例えば、自宅が高台にあり、周囲に山林もなく、ハザードマップ上でも「土砂災害警戒区域等」に指定されていない場合、豪雨だからといって、行政から一律に案内される避難所へ安易に移動することが、かえって危険を招く可能性もあるかもしれません。
避難先が低地や土砂災害のリスクがある場所であれば、むしろ自宅のほうが安全である場合もあるのです。
こうした状況判断は、「自分の命は自分で守る」という防災の基本に基づくものです。広域警報である行政情報は、個人に向けた案内とは異なります。こうした広域情報を無意識に鵜呑みにせず、事前に自宅周辺の地形やハザードマップを確認し、災害種別に応じた適切な避難行動を選択することが、命を守るための重要な備えとなります。
台風の発生数は平年並み、だが破壊力は増している
さて、2025年の台風発生数は、10月上旬時点で23個となっています。
台風の発生が相次いでいることから、「今年は少し多いのでは」と感じる方もいるかもしれませんが、平年の年間発生数は約25個であるため、現時点ではほぼ平年並みのペースといえます。
ただし、今年は太平洋高気圧の張り出しが強く、台風が日本列島に接近しやすいルートを通る傾向が見られます。
そのため、日本への接近数は平年よりもやや多くなっている可能性があります。
さらに、地球温暖化の影響で日本近海の海面水温は高い状態が続いており、これが台風の発達を促す要因となっています。
結果として、強力な台風が接近するリスクが高まっているのです。
日本では毎年数個の台風が上陸しますが、近年では2019年に上陸した台風15号(房総半島台風)と台風19号(東日本台風)が甚大な被害をもたらしました。
台風15号は中心気圧955hPa、最大風速45m/sを記録し、死傷者103人、住家被害82,233棟を出しました。一方、台風19号は中心気圧915hPa、最大風速55m/sという猛烈な勢力で上陸し、死傷者483人、住家被害74,349棟、土砂災害953件(過去30年で最多)を引き起こしました。
気象庁の「日本の気候変動2025(予測評価報告書)」によると、将来的には日本付近での台風の発生数は減少する可能性がある一方で、強い台風の割合や降水量は増加するとの予測が示されています。
つまり、台風の発生数が減少しても、その破壊力は増しており、海面水温の上昇によって台風が巨大化し、土砂災害などのリスクが高まっているのです。
※気象庁 > 日本の気候変動2025(予測評価報告書)(2025年3月26日公表)
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/ccj/index.html
《 執筆者 》
SEI SHOP(セイショップ)総合プロデューサー
平井敬也(ひらいひろや)
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