おはようございます。
本日で、2011年3月11日の東日本大震災(M9.1)と福島第一原発事故から 14年(5282日)です。
2024年1月1日の令和6年能登半島地震(M7.6)から来月で 1年8ヶ月(602日)です。
平成7年(1995年)1月17日の阪神・淡路大震災(死者6,437人、重軽傷者43,792人)から 30年 です。
処暑(しょしょ)
8月23日(土曜日)に、二十四節気「 処暑(しょしょ) 」を迎えました。
処暑の「処(しょ)」の漢字には、物事が一定の場所にとどまる・収まるという意味があり、そのため処暑は“陽気が止まり、落ち着いていく頃”という意味になります。
まだ残暑が暫らく続くものの、朝夕には秋の気配が漂い始める頃で、これから、だんだんと涼しくなって参ります。
今年の異常な暑さも、そろそろ終盤ですね。
「夏(8月)の雷雨」の特徴
今週は、日本海を進む低気圧に伴う前線の影響で、北日本を中心とした日本海側では、にわか雨や雷雨となる見込みです。
この前線は、典型的な「8月の夏の雷雨」をもたらす前線で、低気圧の発達状況によっては、警報級の大雨となるおそれもありますので、局地的な激しい雨や落雷、突風などへの備えが必要です。
日本海側、特に北日本では、最新の気象情報に十分ご注意ください。
…さて、
8月の日本列島では、太平洋高気圧が勢力を保ちつつも、日本海には低気圧が発生しやすい時期です。
そして、この低気圧に伴って前線がのびてくると、暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になり、局地的に激しい雷雨(突風、落雷)が発生したり、ときには線状降水帯による「大雨」となります。
とくに8月中旬以降は、前線が南下しやすくなり、北日本の日本海側で雷雨が頻発する傾向があるようです。
ただ、日本海の前線は、梅雨前線や秋雨前線と異なり、必ずしも広範囲に雷雨をもたらすわけではありません。
太平洋側で晴天が続く一方で、日本海側で局地的な雷雨が発生するなど、地域差も大きいのが、8月の「夏の雷雨」の特徴のようです。
「暴風域」「強風域」のお話
台風の季節になりました。
先週8月21日(木曜日)朝、鹿児島のすぐ近くの海上で、台風12号が“いきなり発生”し、発生からわずか8時間後の夕方には、もう鹿児島県日置市に上陸しました。
台風の準備もできないほど、あまりにも“急な”なタイミングの発生・上陸となったことが、大きな話題となりました。
こういうこともあるので、平時から事前に備えが必要です。
さて、台風と言えば、暴風・強風です。
台風が日本に近づいてくると、気象庁は決まって予報円とともに「暴風域」や「強風域」を発表します。正式な気象用語なのだそうです。
私の記憶では、昭和の時代は、暴風域(強風域)とはあまり言わずに“暴風圏”とか“強風圏”と呼んでいたような気もします。
どちらでも構わないと思いつつも、気になったので少し深堀してみたいと思います。
調べると、かつては「暴風圏(強風圏)」と呼んでいたそうですが、1975年(昭和50年)になってから「暴風域」「強風域」という気象用語が正式に定義されたそうで、現在(1990年代以降〜2000年代にかけて)は気象庁や天気用語としては「暴風域」「強風域」で統一されている――とのことです。
ゆえに、気象庁では「暴風圏」「強風圏」は公式用語ではないので、現在では、気象報道や気象解説などで使う場合は注意が必要とのことになりそうですが…、
気象庁の資料をみると、2006年(平成18年)の台風についての一部の文書のなかにも“暴風圏”とあったので、この頃まで“暴風圏”と“暴風域”の呼称がまだ混在していたのかもしれません。
個人的に、どちらでも良いのではないかと思うのは、「暴風域(強風域)」も「暴風圏(強風圏)」のいずれも、台風の周辺で平均風速25メートル以上の暴風、もしくは15メートル以上25メートル未満の強風が吹いている(もしくは吹く可能性のある)領域を言うことになっているからです。
きっと、気象学者のあいだでは、“域”と“圏”の間には、科学的に大きな違いがあるのかもしれませんが、それでもやはり、一般人としては、その違いが良くわからないので、意味が通じるのであれば、どちらであっても構わない気がしました。
それ故に、今日でも、一部の報道で「暴風圏」などと使う事例もある、のだそうです。ただ、これについては、その報道機関の気象担当者が、単に昭和世代の出身だっただけかもしれませんね。
なぜ「暴風域は風速25メートル以上」なのか?
この“25メートル”には明確な意味があります。
まず、「台風」のニュースでは「中心気圧が○×ヘクトパスカル(hPa)」などと伝えられますが、実は「台風」の有無は中心気圧ではなく、風速が「秒速17.2メートル以上」となったときに、はじめて台風と呼ぶことになっています。
この「17.2メートル以上」の風速は、一般的に、強風による被害が出始める風の強さの目安とされています。
さらに、台風が発生する海上には障害物がないため、風は陸上よりも強く吹きます。海上で風速25メートルの風が吹いていた場合、それが陸上に達すると、ビルや山などの障害物の影響で風速はやや弱まり、17〜20メートル程度になると考えられます。これはちょうど、地上で被害が生じ始める風速域にあたります。
つまり、事前の警戒を促すための「暴風域=風速25メートル以上」という訳なのです。
なぜ「台風は風速17.2メートル以上」なのか?
台風の基準が、秒速17.2メートル以上となった理由は、19世紀にまでさかのぼるようです。
イギリス海軍提督のフランシス・ビューフォート少将(SirFrancis Beaufort / 1774〜1857)という人が、航海中の安全の経験則から、1805年に「ビューフォート風力階級(Beaufort
Scale)」という風の強さの基準を提唱しました。
この風速の基準は、その後1964年に、世界気象機関(WMO)で標準尺度として正式な国際基準となりました。
なんで“17.2メートル”というキリの悪い数字かというと、単に、ビューフォート風力の「階級8(Gale/疾強風=風速33.5ノット)」が「風速17.2メートル」に換算されるからです。
そして、アメリカも、イギリスに倣い、気象観測や海洋気象、軍事用途などで広くこのビューフォート風力階級を採用することになりました。
日本で「台風」を最大風速17.2メートル以上の熱帯低気圧と定義するようになったのは、第二次世界大戦後の1940年代〜1950年代初頭にかけてと考えらえており、これは、日本の気象庁(当時は中央気象台)が“アメリカ式”の風力階級を、敗戦後に取り入れたからだそうです。
そして、風速25メートルの暴風域や暴風圏の定義も、アメリカ軍が、戦時中から日本付近の台風観測にビューフォート風力階級を用いていたことがきっかけとなったものです。
つまり「風速25メートル」は、ビューフォート風力階級の階級10(Storm/全強風=風速48.6ノット)に該当するだけ、ということになります。
また、風速15メートル以上、25メートル未満の強風域や強風圏は、ビューフォート風力階級の「風力7(強風)」相当となるようです。
昭和50年代という時代
戦前からの「暴風圏(強風圏)」という呼称が、1975年(昭和50年)になって「暴風域(強風域)」へと変わった詳しい背景や経緯は知りませんが…、
“もはや戦後ではない”などと言って高度経済成長を果たした戦後日本の昭和50年代という時代は、「戦後の延長」から「戦後の終焉」へと社会意識が移行し、戦前の制度や言語などの再評価と再定義が進んだ頃にあたるようです。
A級戦犯14名が“公務死”として靖国神社に合祀されたり、学習指導要領の改訂(戦後最大級の見直し→後のゆとり教育へ)なども昭和50年代が発端のできごとでした。
「暴風圏」から「暴風域」への修正は、国際標準化の流れの一環から、科学的な用語への整備が進んだ結果でしょうが、きっと、“圏”といった戦前的な強い語感から、より中立的な“域”への表現の緩和的な変更の意味もあったのかもしれない、かと勝手に想像しました。
どうでしょう。
《 執筆者 》
SEI SHOP(セイショップ)総合プロデューサー
平井敬也(ひらいひろや)
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