おはようございます。
三連休をいかがお過ごしですか。
本日で、2011年3月11日の東日本大震災(M9.1)と福島第一原発事故から 14年(5247日)です。
2024年1月1日の令和6年能登半島地震(M7.6)から1年半(567日)です。
平成7年(1995年)1月17日の阪神・淡路大震災(死者6,437人、重軽傷者43,792人)から 30年 です。
昨年の7月25日からの山形県・秋田県の豪雨被害(死者5人負傷5人)から 1年 です。
梅雨前線と低気圧により大気が不安定となったことから、線状降水帯が発生し、東北地方で洪水や河川氾濫が多発し、秋田県や山形県で災害救助法が適用されたものです。
梅雨明け十日
先週末、太平洋高気圧(小笠原気団)が日本の東から張り出し、日本列島を広く覆い、各地で「晴天」が続きました。
7月18日(金曜日)から7月19日(土曜日)にかけて、関東甲信、北陸、東北南部、東北北部で、いっせいに梅雨明け(したとみられる)が発表され、これにより、全ての地域で「梅雨明け」となりました。
今週は、太平洋高気圧の勢力が強く、広い範囲で夏空が広がりそう、とのことです。
さて、昔から「梅雨明け十日」という諺が知られています。
梅雨明け直後から10日間くらいは、天気が安定して、台風も雷雨もほとんどなく、安心して出かけることができる…という意味です。
ただ、いつも「梅雨明け十日」になるとは言えず、梅雨明け後に天気が安定するのは“完全に梅雨が明けた”場合の気象変化なのだそうです。
太平洋側で真夏の青空が広がっていたとしても、まだ、梅雨前線が日本列島の近くの北側で伸びていることがあるからです。
太平洋高気圧は、夏に向けて徐々に勢力を強めて北へ張り出しますが、この高気圧が日本列島を広く覆うようになると、梅雨前線は北へと押し上げられたりして、結果として、梅雨前線の長雨が止んで、晴天が続く「梅雨明け」の状態となります。しかし、この太平洋高気圧の勢力が弱まってくると、再び前線が南下して、日本付近に停滞することもある、という訳です。
このような場合は「戻り梅雨(もどりづゆ)」や「返り梅雨」「残り梅雨」といって、梅雨明け後も、ふたたび梅雨のような集中豪雨が戻ってくることがあります。
今年(2025年6月)は、九州や東海など西日本で梅雨明けが発表された後、7月に入って南海上や西海上の「熱帯低気圧」の影響で、まるで梅雨前線が復活したような雨や曇りの日が続きました。
近年では2022年が「戻り梅雨」で、気象庁はいったん出した梅雨明けの発表を訂正しました。
いま(7月19日時点)は、梅雨前線は完全に消滅した訳ではなく、この太平洋高気圧によって北へと押し上げられ、朝鮮半島付近から北海道にかけて停滞しています。
北に押し上げられた梅雨前線は、北陸や山陰の北側までは伸びていませんので、戻り梅雨になる可能性は低そうかと思いますが、いずれにしても、前線が消滅した訳ではなく、
梅雨明け後も油断禁物で、ゲリラ豪雨や線状降水帯の発生に注意が必要です。
大暑(たいしょ)
明日(7月22日)は、暑気が極みに達し、これから厳しい暑さとなる、という意味の二十四節気「 大暑(たいしょ)」です。
大暑は、8月7日頃までを指し、一年で最も暑さが厳しい時期となります。
そして、大暑の頃は、大気の状態が不安定になりやすく、積乱雲が発達して雷を伴う激しい雨が降る、いわゆる「ゲリラ豪雨(線状降水帯)」と呼ばれる突発的な雷雨も多くなります。
気象庁の統計では、日本の落雷被害の半数以上(6割)が夏(6月〜8月)に集中してます。
雷が鳴り出す前に、黒い雲が近づいてきたり、冷たい風が吹いたり、急に雨が降り出したりすることが雷のサインです。
天気予報や雷ナウキャストなど雷雨に関する情報に注意し、雷が鳴り出したら、建物の中など安全な場所に避難しましょう。
※関連コラム
・春の雷(太平洋側)と冬の雷(日本海側)のお話(2025.04.21)
夏の土用(どよう)
先週末の7月19日(土曜日)から立秋前日の8月6日(水曜日)までの19日間が「夏の土用」です。
土用は、季節の変わり目を示す雑節で、この期間の丑の日(うしのひ)を「土用の丑の日」と呼びます。
今年(2025年)は7月19日と7月31日(木曜日)が土用の丑の日になり、ご存じの通り、土用の丑の日には、うなぎを食べる習慣が知られています。
関西方面では、土用の入りに「土用餅」(あんころ餅)を食べる風習が残っています。もともとは宮中儀式だったそうで、夏に暑さへの抵抗力をつける目的で食された「無病息災」を祈願する食べ物が「土用餅」なのだそうですから、この根っこは、土用のうなぎと同じ発想です。
さて、
暦の土用には、夏以外にも、立春、立夏、立冬の前の18〜19日間があるのですが、昔から“土用”と言えば“夏の土用”が定番となっています。
今では、うなぎの蒲焼の宣伝から「夏の土用」を連想する人も多いと思いますが、土用と言えば“夏”を指すのは、昔の人も同じだったようです。
これは、恐らく、日本の稲作文化と大きくかかわりがあると考えられます。稲作にもっとも大切な時期が夏の土用だからですね。
※関連コラム
・夏の土用、鰻(ウナギ)の蒲焼と食の安全(2024.07.15)
・春の土用 「春雨じゃ…」穀雨と春雨のお話(2024.04.15)
稲作と土用
夏の土用が稲作文化と結びついた背景には、気温と日照の条件が稲の「伸び盛り」に最適なタイミングで訪れることがあります。
夏の土用と稲作の関係を示した代表的な古諺に、
《 土用十日、後先(あとさき)照れば豊年 》
《 土用三郎(どようさぶろう)晴れれば豊作 》
とあり、とくに東北の農家では《 土用照り(どようでり)》で、強い日照りの晴天が続けば、豊年の兆しとされました。
「土用三郎」は、夏の土用入りから三日目のことで、農家ではこの日の天候でその年の豊凶を占い、快晴ならば豊作、降雨ならば凶作と考えたそうです。
逆に、凶作の予兆もあり、
《 秋風の土用は凶作の予兆 》
という言い伝えは、土用半ばに涼しい秋風が吹くと、稲の成長が阻まれてしまうために農家に恐れられました。
そして、この時期に梅雨があけずに雨が多く降るような天候不順を《 土用潰れ(どようつぶれ)》と呼んでいます。
古くは「土用照り」が豊作の兆し、「土用潰れ」は凶作の予兆と考えられました。
今年、必ずしも“コメの不作”が原因ではありませんでしたが…「令和の米騒動」といって、コメの記録的な価格高騰が大きな話題となりました。
先日、日本全国で梅雨が明けましたので「梅雨明け十日」の晴天が続きますように、コメが豊作となるとよいですね。
年中行事、水田の「土用干し(どようぼし)」
夏の土用の時期に行う天日干しの作業を「土用干し」と言います。
夏の土用の時期は、梅雨が明けて、晴天が続き、湿気も無くなる頃です。
昔の家では、部屋を開け放って「土用東風」の風を通し、日頃余り着ないような衣類を箪笥から出し、半日ほど広げて風を通しては、また新しい樟脳(しょうのう)とともに箪笥にたたんで戻しました。
《 無き人の 小袖も今や 土用干 》松尾芭蕉(1644〜1694)
《 虫干しや 甥の僧訪ふ 東大寺 》与謝蕪村(1716〜1784)
そして、農家でも「土用干し」(中干し)といって、稲の根を鍛え、土壌を整えるために水を抜いて乾かす作業を行います。
土用干しは、稲が十分に成長した頃に行われるもので、稲を健全に成長させるための重要作業とされます。
田んぼの水を一時的に抜いて土を乾かすことは、根の強化を促し、有害ガスの排出によって土壌の健全性を保ち、再灌水によって酸素供給で根腐れを防止するといいます。
そして、乾いた地面は、土が固くなり、収穫時の作業がしやすくなるといい、生産効率性を高める目的もあるのだそうです。
土用干しは、稲作で複数の効果が得られる“古くから現代に伝わる知恵”なのですね。
稲作を中心とする日本文化では、主食の米の収穫にもっとも重要な「夏の土用」に、田んぼだけでなく人々の暮らしにも“干し”の知恵が宿っていたのだと思います。
農家と同じ夏の土用の時季に、民家や商家でも、衣類や書籍の虫干しが行われました。
このように日本人には“晴天続き”が望ましい“夏の土用”ですが、豊作を祈り、暑いなかで、物にも心にも風を通す時間のようです。
《 執筆者 》
SEI SHOP(セイショップ)総合プロデューサー
平井敬也(ひらいひろや)
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