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梅雨のあじさい

おはようございます。

本日で、2011年3月11日の東日本大震災(M9.1)と福島第一原発事故から 14年(5226日)です。

2024年1月1日の令和6年能登半島地震(M7.6)から1年半(546日)です。

平成7年(1995年)1月17日の阪神・淡路大震災(死者6,437人、重軽傷者43,792人)から 30年 です。

早すぎる梅雨明け

先週の6月27日(金曜日)、西日本の複数の地域で「梅雨明け(したとみられる)」と発表されました。

近畿地方は、1951年の統計開始以来、6月中の梅雨明けは初めてで、期間もわずか19日間という異例の短さでした。

九州北部地方も6月中の梅雨明けは観測史上初とのことで、こちらは平年より22日、昨年より20日も早い記録となります。

中国地方や山陰地方でも、6月中の梅雨明けは統計史上初めてなのだそうです。

西日本の広い範囲で記録的な早さとなった背景には、太平洋高気圧の強い張り出しや偏西風の北上などが影響しているようで、異例の早さに、農業や水資源にも影響が出そうです。

ただ、この梅雨明けの発表は現時点では「速報値」です。

過去、2022年(令和4年)6月27日に「梅雨明け」発表された際には、観測史上で最短の梅雨期間記録、として大きく報道されましたが…

その後、2022年7月4日頃から全国各地で大雨が降りはじめ、後に気象庁が異例の「梅雨明け撤回」と大幅見直しがされた事例もあります。

今年はどうでしょうかね。

梅雨明けの確定値がでるのは9月です。

※関連コラム
過去にない大幅見直しがされた2022年(令和4年)の「梅雨」(2024.06.10)

猛暑が続き、次は大雨に

先々週は、まるで梅雨が明けたような快晴が一週間続きました。

すると今度は、大粒の雨が降るという梅雨末期のような梅雨空に戻りました。

6月23日(月曜日)、小笠原近海にある熱帯低気圧が台風2号となり、本州付近に停滞する梅雨前線の活動が活発化し、九州や西日本、関東など広い範囲で局地的に激しい雨が降りました。

6月25日(水曜日)には、日本列島に近づいた台風2号が熱帯低気圧に変わり、前線を伴って東北東へ進んだことから、熱帯由来の湿った空気が前線に向って流れ込んで、関東や西日本など広い範囲で大雨を降らせて、その後は、寒冷前線の通過により広範囲が雷雨となりました。

岐阜県大垣市上石津では24時間降水量が389ミリ、6月26日までの72時間の降水量が411ミリを観測し、観測史上1位を記録するなど、中国、東海地方などで記録的な大雨となっています。

局地的な荒天による倒木などもあり、長野県や関東甲信地方でも停電が発生するなどの被害が出ました。

台風が直接上陸しなくても、前線と南から流れ込む暖かく湿った空気の組み合わせにより、離れた地域で大雨となることがあるのが梅雨期の特徴でもあります。


梅雨の中休み(つゆの なかやすみ)

こうした異例の猛暑が長引いたあと、急激な大雨が降るという“極端から極端”というパターンは、気候変動(地球温暖化)か…と誰もが思ったことでしょう。

実際、その通りだったようです。

先週6月26日(木曜日)、日本で発生する極端気象(熱波・豪雨・台風など)と地球温暖化との関係を科学的に分析する専門機関「極端気象アトリビューションセンター(WAC:Weather Attribution Center)」は、

(2025年)6月中旬の記録的な高温は、地球温暖化(人為的な温暖化)による“底上げ”がなければ起こり得ない現象である、と結論づけました。

※WAC > 2025年6月中旬の記録的高温は地球温暖化が無ければ起こり得なかった(2025.06.26)
https://weatherattributioncenter.jp/analyses/extreme-heat-june2025/

先々週(2025年6月16日〜18日)に日本各地で観測された異常な高温は、平年を基準とした場合は「85年に1度」の非常に稀な現象で、もし人為的な地球温暖化が無かったと仮定した場合には、このような高温になるのは「ほぼ0%」と推定されたそうです。

もし気候変動がなければ、もう少し涼しかった、かもしれませんね。

ただ、今回の猛暑の原因が地球温暖化で無かったとしても、先々週は“かなり暑かった”だろうな、と私は考えます。

それは、先々週一週間の晴天(猛暑)が「梅雨の中休み」だったと思うからです。

一般的に、梅雨入りから梅雨明けまでのあいだに一時的に晴れの日が続くことがあります。普通の気象現象です。

これを「梅雨の中休み」と呼びます。

梅雨の中休みは、正式な気象用語ではありませんが、平年だと、6月下旬に現れることが多く、梅雨の中休みに入ると、晴天が数日とか一週間ほど連続して続くことになります。

この中休みには、二つのパターンがあるそうです。

一つは、梅雨前線が南に下がり、五月のような青空が北から戻って来るタイプで、この時には、さわやかな風が吹き、心地よいカラッとした晴れになるパターン。

もう一つが、梅雨前線が北上して一時的に「梅雨明け」の形になる場合で、やがて来る真夏を先取りしたかのような蒸し暑さとなるパターンです。

いずれのタイプでも、梅雨の中休みは、通常、一週間程度で終わり、この後は、再び梅雨前線が日本付近に居座って、梅雨末期の大粒の雷雨を降らせるのが知られています。

地球温暖化で底上げされ極端だったことを除けば、梅雨→晴天→梅雨末期のような気象、のパターンは、梅雨の中休みと同じです。

今年は、後者の“猛暑パターン”だった、ということです。


低気圧で天気が荒れるお話

水が、高いところから低いところへと流れるように、低気圧には、周囲から風が吹き込んできます。

低気圧は、地上(地表付近)では、低気圧の中心方向に向かって周囲の空気をくるくると巻き込むような構造をしており、いろいろな性質の空気が集まりやすい環境なのです。

周囲から吹き込む空気の性質が異なる場合には、両者は簡単には混ざらず、境目という「前線」ができます。前線とは、互いに異なった性質の空気の塊(気団)の境界線をいいます。

つまり、低気圧圏内では、温暖前線(暖かい空気が押し出される境界)や寒冷前線(冷たい空気が押し込む境界)がとても発生しやすくなり、低気圧圏内ではしばしば前線が同時に存在することになります。

前線では、雲ができたり雨が降ったり、活発な気象の変化が起きることになります。

これは次のようなメカニズムです。

低気圧に吹き込んできた風は、低気圧圏内で行き場を失い、上の方に流れて上昇気流となり、上空までのぼった空気は、地上とは逆に周囲へと吹き出します。

上昇気流が起こると、そこに雲が発生し、雨が降ることになります。これが低気圧が来る(低気圧圏内)と天気が悪くなる理由です。

地上の方で周囲から吹き込んでくる空気の量と、上空から外へ吹き出す空気の量が等しいと、低気圧は発達も衰弱もしませんが、吹き込んでくる空気量の方が多いと低気圧は衰弱し、低気圧圏内の気圧が上がります。逆に、外へ吹き出す空気量の方が多いと気圧が下がり、低気圧が発達することになります。

中緯度にある日本では、低気圧と前線の両者はほぼセットで現れて、とくに前線の影響を受けた区域では天気が悪くなるということです。


にわか雨「夕立(ゆうだち)」のお話

…さて、

先週、都内も激しい雨となり、地下鉄の駅へと続く階段出口付近には、外に出ずに雨宿りする人たちが幾人もおりました。

夏の午後に急に降りだす激しいにわか雨のことを「夕立」と呼びます。

雷を伴うことも多く、まるで空が感情を爆発させたかのように、突然黒雲が広がり短時間にザーッと降る雨です。

《 夕立や 橋の下なる 笑ひ聲 》正岡子規(1867〜1902)

《 夕立が 始まる海の はずれかな 》小林一茶(1763〜1828)

《 夕立に 幾人乳母の 雨やどり 》森川許六(1656〜1715)

歌舞伎の黙阿弥(1816〜1893)の作品で「白浪五人女(処女評判善悪鏡=むすめひょうばんぜんあくかがみ)」や「網模様燈籠菊桐(あみもようとうろのきくきり)」には、《 夕立の雨もひと降り… 》と始まるので、俗に「夕立(ゆうだち)」と呼ぶ物語があります。

江戸須崎の土手を襲った突然の夕立と雷鳴をきっかけに、小悪党の小猿七之助(こざるしちのすけ)が見初めた奥女中滝川(御守殿お熊)と出会い、身分差を超え結ばれ、そして転落する、というよ運命と皮肉の話ですが、夕立という“雷雨”が人の運命を狂わせ、情緒豊かに物語を動かす道具として使われます。

日本人は古くから“雨”の情感を色んな言葉で表現してきました。

明確な出典は不明ですが、ネットを調べると、日本語には雨の呼び名が400種類以上もあると言う人もいます。

一時的に突然降ってすぐ止む雨を「にわか雨」と言いますが、この、にわか雨の別の表現だけでも、

激しい様子を「夕立(ゆうだち)」と呼ぶほか、断続的に降る様子を「通り雨(とおりあめ)」や「通雨(つうう)」と表現したり、

儚く「村雨(むらさめ)」、詩的に「白雨(はくう)」と呼んだり、

他にも「驟雨(しゅうう)」「肘傘雨(ひじかさあめ)」「袖笠雨(そでがさあめ)」などと、

短時間の雨だけでも、季節や時間、その降り方や断続性の違いをニュアンスを表現した奥行きのある言葉が並びます。

海外でも雷雨といった気象の変化を、人生や感情になぞらえ、物語のモチーフに利用する例をよく見かけますが、単なる天気の記述にとどまらず、人の心や季節の移ろいまで映し出す日本語の自然現象を繊細に描写する古人の語彙力に驚くばかりです。

※関連コラム
暖かい雨と冷たい雨の話(2024.06.24)
「令和の米騒動」と「時雨(しぐれ)」の頃の「収穫祭」(2024.10.28)
増える大雨(集中豪雨)とメソポタミア文明のお話(2024.11.18)
「春雨じゃ…」穀雨と春雨のお話(2024.04.15)



◆執筆者
SEI SHOP(セイショップ)総合プロデューサー
平井敬也(ひらいひろや)

防災士(日本防災士機構登録No.040075)、日本人間工学会会員。
1970(昭和45)年、東京都世田谷区生まれ。神奈川県横浜市在住。日本大学大学院で安全工学・人間工学を専攻。大学院修了後、大手ゲーム製造メーカーに入社、企画開発、PL(製造物責任法)担当や品質管理(ISO9000)に携わる。2001(平成13)年、災害用長期備蓄食〈サバイバル®フーズ〉の輸入卸元、株式会社セイエンタプライズ取締役に就任。阪神淡路大震災で家族が神戸で罹災、日常の防災意識や危機管理の啓蒙普及を企図した無料メールマガジン『週刊防災格言』を07年よりスタート。毎週月曜日に防災格言を発信し続け2万人の読者を得ている。
【書籍】天災人災格言集―災害はあなたにもやってくる! ¥1,650(税込)




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